マーブル色の太陽
僕はこの子を泣かせたんだ……。

本気で泣かせたんだ……。

そう思うと涙が出た。

無邪気に笑う写真の彼らは、今の僕たちのこのことを知らない。

こんな未来が待っているとは思わず、お互いを信じ、お互いを必要とし、こんなことが起こるとは夢にも思わず、ただただ笑いあっている。



『声』のせいだと言うのは簡単だ。

だけど『声』を受け入れたのが僕であるなら、みどりを襲ったのもまぎれもなく僕なんだ。

たとえそれが自分の意思ではなかったとしても。
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