マーブル色の太陽
「は、話も……き、聞いてくれないんですね……」
「い、いや、だから……」
「見せたくて……」
「見せたい?」
「昨日……電話で……」
「電話?」
僕が聞き返すと、江口さんはさらに涙を流してしまいそうだった。
もう聞き返さないで最後まで聞くことにする。
「眼鏡……取ったほうが……いいって……。眉も……少し……ハサミを……。せ、制服の、ス、スカートは……すぐには……短くできないけど……と、とりあえず……み、見せたくって……」
眼鏡?
眉?
スカート?
「わ、私……あ、あんまり……そういうこと……言って貰ったこと……なくて……嬉しくて……」
電話?
僕が?
「の、のぞむくんは……そ、そういうこと……言ってくれないし……」
何が起こっている?
僕は混乱した。
「と、とにかく、学校行きましょう!は、話はそ、それから!」