マーブル色の太陽
先を立って歩く江口さんの背中を眺める。
少し早歩きになり、手を振っているせいか、ブラウス越しの肩甲骨が規則正しく隆起しているのが分かる。
その肩甲骨の横、黒っぽい色の下着のラインを見ながら、その色はいつもの江口さんには似合わないな、と考えていた。
僕は徐々にスピードを落とし、全ての行動が一緒にならないように調整する。
校門をくぐる、下駄箱で靴を履き替える、教室に入る。
こうしなければ、坂木たちの目がどこに隠れているか分からない。
ヤツラは僕の失敗を待っている。