マーブル色の太陽
職員室で江口さんと、何年前に作ったのか分からないような、クラス委員用の旅行のしおりを、馬場先生から貰う。
そしていくつかの注意事項を聞き、それをメモした。
僕たちは職員室を出る。
そこで僕は周りに人がいないのを確かめて、江口さんにメモを渡した。
江口さんは探るような目で僕を見た後、メモに目を走らせる。
そして、分からないという風に首を傾げた。
「来れますか?」
「……はい」
「そこで話を……しませんか?」
「え、ええ……はい」
江口さんがそう言った時だった。
僕の肩を誰かが叩く。
振り向くと、そこには剣道着を着たみどりが立っていた。