マーブル色の太陽
僕は他の人に聞かれるのを避けるため、みどりを図書館の外に連れ出した。
中庭の読書用のベンチに座る。
幸い、冷房のために窓は締め切られ、僕らの他に人影はなかった。
「あのな、さっきの記事……入院してた時にお世話になった人が載ってたんだ」
「え!? どういうこと?」
「わからない……ずっと電話が繋がんなくて……この前、病院に行った時はもう辞めてた……」
「看護師さん?」
「うん……」
「ねえ、ちょっと待って。記事、もう一回見てこようよ。何かの間違いかもしれないし……」
「うん……そうだね」