マーブル色の太陽


(それならさっき、入院だと書いてあったじゃないか。死んだわけじゃない)

『ほう……。だが、いくら馬鹿なお前でも、それでも傷害になるってわかってるよな?』

(ああ、そうだろうな。まあ、オレは入院していたというアリバイもあるし、否認を続ければ、不送致で終わりだろ)

『ほう……』

(そんなに不安だったら確認してやるよ)



「サトちゃん! ねえ、サトちゃん!」


ふと、我に返ると、みどりが必死な顔をして僕を揺さぶっている。

少し離れた所には、みどりのファンだという中学生が怯えた顔をして立っていた。
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