マーブル色の太陽

僕は、こちらを警戒している中学生にも声を掛けた。

彼は、一瞬、ビクっと震えたかと思うと、急に僕たちの方に走り出し、みどりと繋いだままになっていた僕の手を、無理矢理引き剥がした。

そして、そのままショッピングセンターの方に駆けて行ってしまった。



「ね? 帰ろう?」


みどりは、頷き、先に歩き出した。

追いついて、横に並んだ僕の顔をちらっと見ると、何も言わずに手を握ってきた。

僕らはそのまま、手を繋いで歩いた。
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