マーブル色の太陽
その記号たちの分析を始める。
性格、成績、家庭環境、グループ内の順位、交友関係。
一人では何も出来ない連中だ。
どこかに隙はある。
自分たちが攻撃されることはないという、いじめる側に立っている人間の愚かな隙が。
絶対に追い込んでやる。
「ねえ、今日の帰り、打合せする?」
僕が、ひと通り分析を終え、ノートから顔を上げると、江口さんが話しかけてきた。
きっと、修学旅行の件だろう。
普段だったら、放課後に学校に残ることは避けるのだが、残っていれば、面白いものが見られるかもしれないし、記号のデータを補えるかもしれない。