マーブル色の太陽


「退院してから、なんか雰囲気変わったって」

「そうかなあ?」

「うん。変わった。話に出てくるときも、なんか、いい感じで出てくるよ」


江口さんは少しつまらなそうにそう言った。


「そうなんだ。……そう言えば、この前もショッピングセンターで話しかけられたよ」

「ショッピングセンターとか行くんだ?」

「うん。まあ、そのときはみどりに無理矢理連れて行かれたんだけど……服とか選んで貰った」


僕はわざと明るくそう言う。

予想通り、江口さんの顔は暗く沈んでいく。
< 402 / 672 >

この作品をシェア

pagetop