マーブル色の太陽

僕は江口さんを教室に残し、ひとりで職員室へ向かう。

付いて来たそうな顔をしたが、素知らぬフリをして、僕はさっさと席を立った。

いいんだ。

考えろ。

そして、負の感情をどろどろに煮詰めろ。

爆発寸前まで熟成させればいい。

どろどろに溶けて混ざったまだら色の感情は、きっと坂木を痛めつけてくれるはずだ。
< 405 / 672 >

この作品をシェア

pagetop