マーブル色の太陽

ジュース販売機の前に着く。

この場所は元々、自転車で校舎を横切るために作られた通路のため、3台の自動販売機とゴミ箱、ジュースメーカーのロゴの入ったベンチが3脚、ただ、置かれているだけだった。

窓や壁も無く、ほとんど外と変わらないその場所は、夏は大勢の生徒で賑わい、冬は閑散とするだろう。

今は放課後のせいか、珍しく人はいない。



並んでいる物の内、缶の物は2つ、紙コップ式の物はひとつ。

合瀬は紙コップ式の自動販売機に近づくと、アイスコーヒーを選び、ミルク増量のボタンを押した。



アイスコーヒーが注がれるのを無言で待つ。

しばらくすると、ピーという音がして、出来上がりを教えてくれる。

そして、合瀬が紙コップを取り出した。


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