マーブル色の太陽


「そ、そんなこと、な、ないよ」

「そっか。もしそうだったら面白かったのに……。まあ、いいや。教えてやるよ」


合瀬はそう言った後に外を指差した。

僕はその方向を見る。

そこには、見慣れた学校の施設しかない。

僕には何のことだかわからなかった。


「わからない?」


僕のそんな顔を見たからか、合瀬はそう言いながらにっこりと微笑んだ。



僕は目に映る建物をひとつひとつ見ていく。

校舎、下駄箱、体育館。

何も思いつかない。

合瀬は僕の視線が止まった先を何度も指差す。

体育館の横、体育館と繋がる外廊下、武道場……。


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