マーブル色の太陽
野中の攻略は簡単だった。
馬場先生を使う。
最初、貸しを作りたくないという気持ちもあったが、よくよく考えてみれば、馬場先生はこういう時の為の「駒」だ。
ここで使わなければ、僕にとっての、コイツの存在価値なんか微塵も無い。
そもそも、担任のコイツがしっかりしていれば、僕のイジメも、早期に収まっていたかもしれない。
だが、コイツは自分のクラス内でのイジメを、見て見ぬフリをした。
事故の時と一緒だ。
道路に転がる教え子を、しかも自分の受け持ちの生徒を、コイツは見殺しにしようとした。