マーブル色の太陽


「ムカツクんだよ!」

「な、何が?」


予想通りの言葉に、思わず笑いそうになる。

僕は笑いを堪えながら、坂木の言葉を待つ。


「何がじゃねえよ!」


じゃあ、何だよ。

早く言えよ。

暴力を振るいたいんだろ。

振るってくれるんだろ。


「じゃあ、どこが?」


坂木の顔が、一瞬怯む。

それほど難しい質問ではないと思ったが、彼には難解だったらしい。

だが、いい。

言葉に窮すればいい。

そして、次の手を使え。
< 530 / 672 >

この作品をシェア

pagetop