マーブル色の太陽


「いえ、すみません……」

「いいでしょう……。どうして、その時間に、そんな場所へ?」

「それは……」

「はっきりとしないかっ! お前が、お前が……やったんだろ!」


壁際に立っていた馬場先生が叫ぶ。

「お前がやった」と。

僕はその言葉を待っていた。

周囲に、馬場先生が僕を嫌っていることをわからせるためだ。

それに、馬場先生は何かを企んでいる。

僕に対する制裁なのだろうか。



わからせなければならない。

自分の立場を。

僕にした仕打ちを。



校長と教頭は顔を見合わせ、琢磨は渋い顔をしている。

高祖は怒った眉のまま直立不動で、馬場先生は顔を真っ赤にしている。

大久保は迷惑そうに、馬場先生の方を見ていた。
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