マーブル色の太陽


「大丈夫?」


ふと気づくと、江口さんが僕の顔を覗き込んでいた。

下半身の妙な感触にそこを見ると、江口さんの手は僕の膝ではなく、太ももに置かれていた。

僕は驚き、江口さんの手を取ると「ありがとう」と言いながら、彼女の膝に彼女自身の手を戻した。

江口さんは、僕の戻した自分の手を見て、にっこりと微笑んでいた。
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