マーブル色の太陽


「ブレーキ……ホース……? もう……ダメだ……」


運転手の呟きに、もう誰も何も発しなかった。

その時、バスの蛇行が急に止まる。

激しい揺れもない。

僕は恐る恐る顔を上げる。

他のクラスメイト達も僕と同じようにしている。

しばらくその状態が続いていることを確認し、僕が立ち上がろうとした、その時だった。
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