マーブル色の太陽

僕は背中に重く圧し掛かる重量に目を覚ました。

裂けた木々。

あちこちで立ち昇る黒い煙。

まだ、ぼやけて、はっきりとしない目をそちらに向けたまま、手だけを回して、僕に圧し掛かるモノに触れた。

ぐにゃりとした感触が手に伝わる。

その感触はよく知っているものと似ているが、僕が触れたそれは、冷たく濡れそぼっていた。
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