マーブル色の太陽
誰かが入ってきた気配を感じ、薄目を開けると、若い女性の看護師だった。
聴診器や血圧計、僕には何に使うのか見当もつかない器具を載せたトレーを押しながら、なにやら鼻歌を歌っている。
年齢は二十代前半。
髪は肩まで届かないくらいで短め。
ほんのわずかにパーマを掛けて、オレンジ色を上手に入れていた。
身長は低い。
たぶん、150センチくらいじゃないだろうか。
体も華奢で、女性としての起伏に乏しかった。
こんな小さな体で病人を抱えることが出来るのだろうかと、余計な心配をする。
意志の強そうな大きな目と、それに見合った勝ち気な眉。
鼻筋は高くは無いが滑らかで、少し大きめの唇がアクセントになっていた。