俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
後は一人で出来るから、彼氏と過ごして。

もう一度紙に書いて渡した。


最後の片づけを終えた私は、戸締りをしようと、ドアの前に。

・・・あ、雪。

今年のクリスマスは、ホワイトクリスマスかぁ。

そう思い、フッと微笑む。


「…もう、店終わり?」

「・・・」

私の目がおかしくなったのか?

目の前には、初恋の人が立っていた。



「…花束、ありがとう。・・・そこのバラの花束が欲しいんだけど」

「・・・」

私はただ頷いて見せた。


バラに、少しのカスミソウをちりばめ、花束を作り、銀のリボンで結んだ。


お金を受け取り、花束を差し出した。

…龍は、それを受け取ろうと手を差し出した。・・・!!

私の手の上に、龍の手が重なった。


「手が荒れてる・・・店、頑張ってるんだな」

「・・・」

「この花束は、杏にあげたいんだ」

…体が震える。

何で今、私の前に現れたの・・?
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