俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
「バカ」

いつの間にか、龍の腕の中に、

スッポリ収まっていた。

私と龍は、身長差がかなりある。

…今更ながら、

初めて会った時、

龍を投げ飛ばせたことは夢のようだ。

・・・

「…ヒド」

ヒドイ、そう言おうとしたのに、

何で言えないんだろう。

…あぁ、そうか。

龍の唇が、私の唇に触れてるから・・・?!

・・・

って、何してんのよ?

そっと唇を離した龍は、私をしっかりと抱きしめ直した。

・・・

ファーストキスを奪われ、

硬直する私は、どうしていいかわからず、

その身を預けていた。
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