俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
「…杏」

「・・・何?」


「爺ちゃんが、過労で倒れたんだ」

「・・・え」


「仕事が大変なのに、爺ちゃんが倒れると、手伝いがいなくてさ」

「・・・うん」


「爺ちゃんが元気になるまで、オレが手伝わなきゃいけないんだ」

「そうなんだ・・・龍、大変だね?大丈夫?」


「…オレは大丈夫。・・・しばらく学校にも行けないんだけど、

杏こそ、一人で大丈夫か?」


「わ、私は大丈夫に決まってるじゃない・・・

龍絶対に無理はしないでね」

「・・・ああ。…杏」


「・・・ん?」

「オレには、お前だけだから…だから、信じて待ってて」


「・・・?・・・うん。」

『信じて待ってて』

その言葉の意味が、どれ程重い物なのか、

私には全然わからなかった・・・


…それから1か月間。

龍は、本当に学校にも来なかった。

龍の親が、どんな仕事をしてるのか、少し気になったが、

龍の口から聞くまで、何も聞かない事にした。
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