俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
『勘違いして、ごめんなさい』

それだけが書かれていた。

・・・

謝るなら口で言えばいいのに。

そう思っていると、



「さっきの子、進藤杏ちゃんだろう?」

雷の言葉に、ハッとする。


「アイツの事知ってんの?」


「…ああ。スッゲェ可愛くて、

いつも周りに友達が多くて、

男子の中じゃ、アイドル的存在」


「・・・知らなかった」


オレの言葉に笑いながら、雷が言う。

「龍は、女の子に興味持たないから・・・」


「・・・」


「杏ちゃんって、今まで誰一人、

喋ってる所見た事も、聞いたこともないって噂でさ」


「なんだよそれ・・・」


「それ・・・

用件があったら、いっつも紙に書いて渡すんだって」
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