総長からの「愛してる」



『了解。じゃあ待ってる。』



「うん…………」




電話を終わらせない私。



彼だって私の言いたいことに気付いてるはずだ。




『…こっちは大丈夫だ。まだ寝てる。』



「……私がそばにいなきゃダメなのに。
どうして、こんなにも力が無いんだろ…」




苦しい。


苦しくて悔しくて。



早く大人になりたいと、常に思っている。





『俺じゃ、あいつの代わりにはなれないけどさ。
それでも、俺がそばで守ってやるから。』



「うん。ありがとう、悠 。」




たった一人の味方だった彼がいない毎日は辛い。



それでも、弱さは見せられない。




< 10 / 443 >

この作品をシェア

pagetop