総長からの「愛してる」
目の前にある倉庫。
幹部を先頭に、俺たちを待っていたかのように、扉は開いている。
「ここが、日向 (ひゅうが) の倉庫ですか…」
2代目総長、堤 要 を中心に、総長を合わせた幹部3人構成。
目立つほどの力はなく、正直俺たちの敵ではない。
だが、要が意味がないことをするとは思えない。
「海斗。」
「はいよ。」
俺の合図で集団から海斗を含めた25人が飛び出して行く。
他の族との交戦のとき、先陣を切るのが特攻隊だ。
龍嵐の特攻隊長は海斗だ。
「堤 要ぇぇええええええ!!!」
1番最初に倉庫に踏み入った海斗は、大声で叫ぶ。
海斗の横には、もちろん海斗が率いる特攻隊。