総長からの「愛してる」
「アキラ。」
俺が近くにいる仲間を呼ぶ。
「どこか休める場所を頼む。」
俺の雰囲気を察したのか、アキラは何も言わずにその場で周囲を見渡す。
だが、どこもかしこも喧嘩だらけだ。
安全な場所で看病をしなきゃならねぇってのに。
「とりあえず、俺がそばで守っていましょうか?」
「…………そうだな、昴にも声をかけておく。この上に男が1人いるが、」
俺はこの場で唯一安全な場所……今俺が降りてきた階段を見上げる。
「多分問題はねぇ。終わり次第すぐに行く。」
怒りの中に、ふっと覗いた独占欲。
それをあえて無視し、美愛をアキラの腕に預ける。