総長からの「愛してる」
廉にとっては努力と自分の才能で手に入れたものだけど、
側にいるやつにとって、それは劣等感に変わってもおかしくない。
でも、廉は大切な人を一人で守ろうとするから、
嫌いになれないんだよな。
「かなくんは言ってた。
『僕は一生あいつに勝てないよ』
ってさー。」
きっと、要ってやつも相当強いんだろ。
でも、実力と格好良さとカリスマ性と、みんなを自然に引っ張る力を、廉は持っている。
勝てない、そう思うのは誰でも同じ。
「今日で最後にするんだって。
わざと怒らせて、本気で喧嘩して、自分に勝つんだってさー。」
かなくんが負けても、俺らはついて行くのにねー
そう付け足して、そいつは起き上がる。