総長からの「愛してる」
「じゃ、見物してくるよー。
そろそろ一対一も始まるだろうしねー。」
そいつは、少し悲しそうに顔を歪めると部屋から出て行った。
「……よそもよそで大変なんですね」
「そうだな。」
しばらく無言状態が続く。
俺が無口だから仕方ねえな。
まあ、アキラもわかってるしな。
気にすることはねえか。
そんな静寂が破られたのは、そう思ったあとすぐだった。
〜♪〜〜〜♪
静かな部屋に響く、聞いたことのあるメロディ。
最近流行の女性シンガーの曲。
アキラが首を捻って音源を探している。
「どこから聞こえてくるんですかね?」