総長からの「愛してる」



『先に言っとくけどさ。
美愛の中で、お前らが1番になることはねえよ。ーーーたとえ何があっても。』




残酷な言葉だ。




これを廉が聞いたら、どんなことになるだろうか。



美愛は、そんなに暴走族が嫌いなのか?



そんなに、彼氏から心が逸れることはねえのか?




『美愛にとって暴走族っつうのは悲しみの象徴みてえなもんだし、
美愛の世界の一番はいつまでも永遠に変わらねえ。』



その言葉に、悔しさを覚えると同時に、



その言葉を言っているそいつ自身が、悲しそうで悔しそうだった。




「……一つ、聞きたいことがある」



『なんだ?』




「…その彼氏は、どんな奴だ?」





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