総長からの「愛してる」
俺を見失った要が後ろを振り返った瞬間、俺の振り切った拳が要の頬を直撃する。
ーーッドン!!!
綺麗に入った要の右頬は一気に赤くなる。
「っ……!いってぇ。」
勢いで倒れた要は、その場で倒れたまま俯いた。
「……やっぱり、廉也には勝てないか。」
やっぱり、とか言いながらも悔しそうだ。
「お前の本当の目的はなんだ?」
「………さっき言った。廉也と本気で戦うことだ。」
言いにくいのか、俺の意図をわかった上で答えを返さない。
怒りも収まらねぇし、もう一発殴りたい衝動が沸き起こる。
「嘘だよ。……僕自身がこいつらの上にいることに自信が無かった。」