総長からの「愛してる」



何かを捨てたように苦笑いをした要。




「かなくんのバカヤローーーっ!!」




そんな要に、怒号が飛ぶ。




「その変態みたいな強い奴に負けたくらいで、俺らがかなくんを諦めると思ったのかよっ!」




そんな2階から飛んでくる幹部の声に火がついたのか、日向の連中が叫び始める。




「俺らの総長は要さんだけっすよーー!」


「要さんのあほーーっ」


「先輩のことは皆が認めてるんですから」




なんだ……要が馬鹿なだけじゃねぇか。




「お前、良い仲間持ったな。」



「っああ。最高だろ?」




今度こそ、吹っ切れたように笑う要。



その目からは、涙が溢れていた。




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