総長からの「愛してる」
「廉也は何であの子を選んだ?」
要は不思議そうだ。
まあ当たり前か。
今まで、まともに女に興味を見せてなかったからな。
「あの女は、出会った時から俺らに興味なんて一切無かった。
普段は闇でいっぱいの瞳をしてるくせに、微かな希望を時々見せやがる。」
「微かな希望、ね。」
要も興味が出たらしい。
「手を出したら殺す。」
「目が本気すぎて怖いから。
別に、何にもしないけど。気絶してるとき興味深いことを言ってたからさ。」
……興味深いこと?
俺が視線で尋ねると、要は首をすくめて答えた。
「………『死なないで』だってさ。」