総長からの「愛してる」



「……なにそれ。まさか俺たちに認められてるなんて思ってないよね。」




“認める”


それの意味が、私の存在を肯定する、ということなら……



そんなものは彼だけしかしていない。




「私を “仲間” だと本気で思っているなら、私を “おもちゃ” として接しないんじゃない?」



「意味わかんないし。」




どうやら、幹部だからといって、頭がいいには繋がらないみたいだ。



彼は、私が遊ばれてるということに気付いていない。




「それよりも興味があるものを見つけた時、途端に見向きもされなくなる。
そういう存在でしかないの。」




ガチャ



「奏、俺アリサちゃんと遊んでくるからな。何かあったら連絡よこせよ。」




私には何も声をかけないまま、海斗は去って行った。



そう……『見向きもされない』。




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