総長からの「愛してる」



脳に思い浮かぶのは、俺をこんなんにした、最低な両親。



俺は、人として最低すぎた親の間に生まれた。



「血は変えられない……」




子は、親を選べない。



何度思っただろう……


『親の所にさえ生まれなきゃ良かった。』



もしも、あんな奴らが親じゃなかったら、俺はこんな思いの中で苦しまずにすんだのに……




でも、



もしも、あんな奴らが親じゃなかったら、廉に出会うことも無かった



龍嵐でこんな日々を過ごすこともなかった



仲間の大切さを知ることも無かった





「俺は、変わりたい。」



過去に向き合ったから、俺は人の思考を読むことに躊躇い (ためらい) はない。



でも、まだ、俺は昔から変われていない。




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