総長からの「愛してる」
残された傷跡
《side 美愛》
後輩君たちには帰ってもらい、私と悠は校舎裏に二人きりになる。
私の秘密を彼らにバラした悠の心理が、よくわからない。
わからないけど……でも、悠にとっても今はいっぱいいっぱいなんだと思う。
悠は、自分の中の何かと戦っている。
「美愛……」
私と悠の間に流れる沈黙を破ったのは、悠
そして……
ギュッ
「悠……?」
「しばらく、このままがいい。」
私を正面から抱きしめて、悠は腕の力を強くする。
初めて見る、彼の甘える姿。
弱々しいその姿に、私は、抵抗出来なかった。
今では、廉也がいるというのに……