総長からの「愛してる」
てっきり廉也がいると思ったんだけど……
この前のは例外としても、ほとんど倉庫にいる廉也。
下にはいなかったと思うし、奥の部屋にいるのかな?
私は、真っ直ぐ奥の部屋に入ろうと、歩き出した。
「俺のことは無視するの?」
「………言ったでしょ?
私は廉也以外には必要とされてないの。
あなたが私に用でもあるわけ?」
話しかけてきたのは、藤堂奏だ。
この部屋にいたのは、この男だけ。
この人、いつでもここにいるし……暇なわけ?
大抵は、海斗もいるけどさ。
「何?俺のことに興味でも持った?」
「別に……。」
こんな可愛い容姿をして、なんで一人称が「俺」なの?
「僕」の方が絶対に可愛いのに……
なんて、くだらないことを考えてみる。