総長からの「愛してる」
ーーーーー
ーーーーーーーー
「席につけ〜」
怠そうな声と同時に、若い男が悠々と入ってくる。
このクラスの担任である、錦城 雷 (きんじょう らい) 先生だ。
「あー、今日から新年度だ。
うちの学校はクラス編成はないから、俺のクラスも持ち上がり。
去年と変わらず、楽しく生活しろよー。」
教師とは思えない適当さだが、これでも人気の教師らしい。
昔は、有名な族の幹部だったと聞いたこともある。
「で、まあ知ってると思うが……転校生が数人いる。
色々な都合で全員このクラスだ。」
その途端。
教室が震えるほど、皆は叫び始めた。
「まじかよ?!」
「きゃーっうちのクラスなんて、運命じゃないの?!」
なんだというのだ、今日は。
そう言われてみれば、私の後ろの席がごっそりいない。
1、2、3……5人分か。