総長からの「愛してる」
「横倉 旭 (よこくら あさひ) です。
副総長をしています。」
ニコリと笑みを貼り付け、そいつは軽く自己紹介をした。
さっきまで騒がしかった皆は、尊敬と恐れの眼差しを向けて耳を傾けている。
そんなことよりも……
こいつ、“副総長” って言った?
てことは、まさかとは思うけど。
どこか有名な族の幹部だったり……しないよね…?
もしも万が一そうだとすると、色々と都合が悪い。
しかも、よりによって同じ学年となると…
「藤堂 奏 (とうどう そう) だよ。
幹部をしてまーす!」
次に前に出てきたのは、背の低い可愛い系の顔をした、赤髪。
………。
私は、黙って制服であるブレザーのポケットから携帯を出す。