総長からの「愛してる」
「さすがに、髪まで染めるとは思わなかった。」
「スプレーだけどね。」
「当たり前だ。美愛は地毛の方が可愛いからな。」
………美愛は、顔を真っ赤にして俯いた。
美愛の意外な弱点は、可愛いという言葉を身近な奴から言われるのが苦手なこと。
照れて、すぐ真っ赤になるから、可愛いくてたまらない。
「そろそろ行くか。」
「うん……そう、だね。」
片道3時間くらいだから、着くのは昼近くになる。
時間も勿体ねぇし、さっさと行くか。
「美愛。」
美愛の前に手を出せば、美愛は顔を傾けてくる。
「手、繋ごう。恋人に見られた方が何かと都合がいいだろ?」