総長からの「愛してる」
「なに……言ってるんですか……」
これ以上、誰も苦しませたくない。
だから、ここから逃げたのに……
「彼が死んだことを背負わなくていい。
あなたたちは、あなたたちらしく生きて。」
「それは……美愛さんたちとの決別ってことですよね?
嫌です。俺たちは、あんたたちに帰ってきて欲しいんだ…!!
今でもあんたたちの居場所はあります!」
そこに私たちの居場所があるのは嬉しいけど……
彼がいないのに、私がそこにいる資格はない。
「迷惑かけて、ごめんね。」
「違うっ!!そんな言葉が欲しいわけじゃ……っ!!」
寂しかったのか、悲しかったのか……
どちらにしよ、
私の頬を伝った涙は、彼の言葉をせき止めた。