総長からの「愛してる」
「さよなら」へのカウントダウン
《side 廉也》
「ーーーなんだと?」
誰にも聞こえないように、俺は総長室で奏の報告を電話で聞いていた。
『美愛の過去には、絶対に鳳凰が関わってるはずだよ。』
今日奏が見聞きしてきた事実。
深く考えなくても、見えてきた答え。
「確かに、鳳凰の7代目総長は1年くらい前に亡くなったと聞いた気がする。
それに、鳳凰の7代目幹部は、全員俺たちと同年代だったはずだ。」
なぜ、今の今まで気付かなかった?
『本当は悠希、っていうんだけど。
……あのね、私の彼…死んだ彼の、親友の人だよ。』
今、思い出せば、可能性としては十分に考えられた。