総長からの「愛してる」
「美愛、愛してる」
生きるための意志
《side 美愛》
ーーー話は、2年3ヶ月ほど前の春から始まる。
まだ冬の寒さが微かに残る初春の日。
始まりは、私のある決意だった。
「こんな所、もうたくさん……っ!」
今日も、そうだった。
卒業式の前日だというのに、変わらずに同級生から殴られた。
いつものように、トイレに閉じ込められ、
上から水をかけられ、
机は『死ね』で溢れて、真っ黒に染まっている。
ーーー耐えられない。
「私の、何が悪いっていうの?!」
孤児院の施設内にある自分の部屋のベッドで大声で泣き叫ぶ。
いじめが慣れる日なんて、絶対にこない…