総長からの「愛してる」



怖い……けど、あそこよりはマシなはず。


淡い期待の中、当てもなく、意味もなく、目的もなく歩いた。




そして、回り始めた歯車。


きっかけは……たった一人の男だった。






「お嬢さん。」


「は……い?誰ですか……?」



声をかけてきたのは、私より少し上くらいの男の人。


見たこと、ない……他人だよね?





「3万でどう?」




ぼーっと立っていた私。


最初は何を言ってるの?、と思ったけど、すぐに意味がわかった。




「あ……なんでも……」


別に、大事にするほどの身体でもないし。



軽い気持ちだった。



『援助交際』


聞いたことあるけど、実際にこんな風なんだ……


< 288 / 443 >

この作品をシェア

pagetop