総長からの「愛してる」
怖い……けど、あそこよりはマシなはず。
淡い期待の中、当てもなく、意味もなく、目的もなく歩いた。
そして、回り始めた歯車。
きっかけは……たった一人の男だった。
「お嬢さん。」
「は……い?誰ですか……?」
声をかけてきたのは、私より少し上くらいの男の人。
見たこと、ない……他人だよね?
「3万でどう?」
ぼーっと立っていた私。
最初は何を言ってるの?、と思ったけど、すぐに意味がわかった。
「あ……なんでも……」
別に、大事にするほどの身体でもないし。
軽い気持ちだった。
『援助交際』
聞いたことあるけど、実際にこんな風なんだ……