総長からの「愛してる」
「決まりだな。番号教えてよ。」
まさか、こんな場所でここまで押してくるなんて。
番号なんて、たとえスマホの番号でも教えたくない。
困り果てた時、思わぬ所から助け舟が出た。
……キーンコーンカーンコーン
「授業開始だ。お前ら5人も座れー。」
「雷さん、それはねえよ。
番号交換する時間だけでも頂戴。」
「うるせえ。ナンパなんて後でやれー。
俺の授業だ。さっさと座れ。」
チャイムと錦城先生によって、桐生 海斗は渋々席に座る。
……といっても、私の後ろの後ろだけど。
気が付けば、私の後ろは龍嵐5人で埋まっていた。
私の隣はいないし、私だけ完全に孤立状態だ。