総長からの「愛してる」



「決まりだな。番号教えてよ。」



まさか、こんな場所でここまで押してくるなんて。



番号なんて、たとえスマホの番号でも教えたくない。



困り果てた時、思わぬ所から助け舟が出た。




……キーンコーンカーンコーン



「授業開始だ。お前ら5人も座れー。」



「雷さん、それはねえよ。
番号交換する時間だけでも頂戴。」



「うるせえ。ナンパなんて後でやれー。
俺の授業だ。さっさと座れ。」




チャイムと錦城先生によって、桐生 海斗は渋々席に座る。



……といっても、私の後ろの後ろだけど。




気が付けば、私の後ろは龍嵐5人で埋まっていた。



私の隣はいないし、私だけ完全に孤立状態だ。



< 29 / 443 >

この作品をシェア

pagetop