総長からの「愛してる」
ーーーー満開に咲いた、鮮やかな桜。
昔からの風物詩であるこの木は、美しく堂々と咲き誇るだけの価値がある。
「入学式、か………」
本当なら、私は高校の体育館の綺麗に整頓されたパイプ椅子に座ってなければいけない。
ただ、実際はそうではない。
理由は簡単だ。
度が過ぎたナンパがいつの間にか発展し、進化し……
もはや『襲われている』から。
川沿いに咲いた桜と、濃淡のある青い快晴の空……
そんな川沿いの橋の真下。
両手首を掴まれ、乙女の夢の壁どん……ではなく、床どんされている。
周りには順番待ちのなのか、ニヤニヤした男が5人。