総長からの「愛してる」
「あ……ありがとうございました。
助かりました。」
「………顔上げろ。」
お辞儀をしていると、男に無理矢理顎を掴まれて、瞳と瞳がぶつかった。
というか……色々と失礼な気がする。
こっちのお礼は完全に無視されたし。
「なるほどな。
……お前、今までどうやって生きてきた?」
「え……?」
鋭く、強い光を輝かせる瞳が、私をじっと見つめる。
「こんな、絶望に満ちた真っ暗な瞳をしてるくせに、どうして生きている?」
あまりにも無神経で、プライバシーに土足で入ってくる質問。
出会って数分しかしていないのに、一体何者なんだこの男は。