総長からの「愛してる」
男に連れられ、入ったホテル。
いつもと変わらず、ホテルの部屋の中で私は絶望と戦う……
はず、だった。
「アイ………。」
ベッドの上。
呼ばれて顔をあげれば、男は笑っていた。
押し倒された私の上に乗る、男。
反射的に恐怖が沸き起こる。
なんで?
どうして、怯えているの?
自分自身でも、理由はわからない。
好き好んでしてる行為じゃないから、いつでも恐怖はある。
我慢することには慣れたはず、なのに……
「アーイ。」
私の頬を撫で、何度も名前を呼ぶ男。
その瞳は、歪んだ感情が映っていた。