総長からの「愛してる」
「もう、生きることを、諦める。」
幸せになること、なんて、とっくの昔から諦めていた。
だけど、それでも生きることは、やめなかった。
あの日赤い翼の彼らに、救われた命。
だけど……もう、いらない。
「疲れちゃったよ………」
フェンスを乗り越え、屋上の端まで足を運ぶ。
飛び降りることに、躊躇いは無かった。
飛び降りることに、恐怖も無かった。
明確に目の前にある “死” に、涙も悔しさも無かった。
そんなことがちっぽけに思えるほど、私の心は『恐怖』と『絶望』と『悔しさ』で満ちていたから。