総長からの「愛してる」
もしも、この世界に神様がいるなら……
どうか、次の世は、幸せにして欲しい。
現世の幸せを諦めた分、来世に希望を与えて欲しい。
「神様なんて、信じてないけどね。」
それが、最期の言葉
に、なるはずだった。
「何をしている」
聞いたことのある、低く、威圧感と強さを感じさせる声。
振り向けば、昨日助けてくれた男が立っていた。
「死のうと、しているだけ。」
ただ当たり前に答えた私に、男は驚きを見せた。
「こっちに戻って来い。」
「なんで……?そっちの世界には、不幸しか無いじゃない。
もう……疲れちゃったの。」