総長からの「愛してる」
そうだ…
もう一つ言わなきゃいけないことを忘れそうだった。
「昨日も今日も……あなたは私を救ってくれた。ありがとう。」
私の言葉に天瀬來叶は、頷いた。
「昨日お前の瞳に微かな光を感じたが、それは消えたのか?」
「………光……」
きっとそれは、赤い翼のことかな?
今の私には、その記憶だけしか希望として残ってないから…
「赤い翼……」
「あ?」
「何週間か前にも死のうとしたことがあったの。海に入ろうとした。
この世界に耐えられなくて、自分の存在の意味がわからなくて…
ただ、死ぬことが答えだと、思ったの。」